研究実績一覧

大麦若葉エキスに関する過去の研究実績の一覧です。

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パロアッスル 脂肪代謝

3T3-L1脂肪細胞を用いたパロアッスルの生活習慣病予防効果に関する研究

「日本薬学会第131年会(2011)」

マウス前駆脂肪細胞にパロアッスルを作用させ、成熟脂肪細胞への分化誘導能を評価したところ、前駆脂肪細胞から成熟脂肪細胞への分化誘導を濃度依存的に促進した。

〇石川桃子1、佐藤洋美1、深田秀樹2、安部貞詔2、上野光一1
1千葉大院薬、2日本薬品開発

【目的】パロアッスルはパラグアイ共和国チャコ地方に自生しているキク科の多年生植物である。これまでにサプリメントとしてパロアッスル摂取により抗肥満・血糖降下作用を示す傾向が認められたという報告があり、パロアッスルはメタボリックシンドローム(MS)の予防に効果を示すことが期待されている。そこで本研究では、パロアッスルの脂質・糖代謝に対する作用を明らかにするため、多彩なアディポカインを産生しインスリン抵抗性を介したMSの病態形成に深く関与する脂肪細胞を用い、前駆脂肪細胞に対する分化誘導能およびアディポカイン発現への影響について検討した。

【方法】マウス3T3-L1前駆脂肪細胞にパロアッスルエキス末を添加し、成熟脂肪細胞への分化誘導能をOil red O染色にて評価した。また、パロアッスルを前駆脂肪細胞に14日間曝露し、インスリン抵抗性改善因子であるアディポネクチンの発現をReal-time PCRにて検討した。

【結果・考察】パロアッスルは前駆脂肪細胞から成熟脂肪細胞への分化誘導を濃度依存的に促進した。また、パロアッスル曝露によりアディポネクチン mRNA発現の増加が確認された。今回の結果から、パロアッスルは前駆脂肪細胞の分化を促進させることにより、成熟脂肪細胞特有の機能因子であるアディポネクチンの発現を増加させる可能性が考えられた。今後は脂肪細胞分化に関わる諸因子への影響を確認し、作用点を検討する予定である。